地元のコミュニティに参加してみて
五月晴れとまではいかないが、外で過ごすにはちょうどいい日曜日のAM10時。

僕は下り坂でスピードに乗っていた自転車にゆっくりとブレーキをかけた。
台地と台地の間の谷部分に広がる水田、そしてそのほぼ中央を流れる手繰川の橋の上で
僕はゆっくり自転車をとめた。

橋のすぐ脇に自転車を立てかけ、少しドキドキしながら周りを見回した。
自動車数台が橋付近の道端に止まっていて、談笑している人たちがいる。
「おはようございます」
僕はその輪に近づいて、挨拶をした。

今日は地元のグループ『四街道メダカの会』の生態調査の日。
内容は集合場所となったこの手繰川で、そこに棲んでいる生き物たちを調査するのだ。
この前個人的に来たときはヨシノボリというハゼ科の魚とスジエビばかりだったから、
どんな魚が取れるのか当日を楽しみにしていた。

『四街道メダカの会』
僕がこのグループの事を知ったのは去年の夏、上海の部屋でインターネットをしているとき
だった。偶然たどりついたサイトではあったが、絶滅危惧種となったメダカをシンボル的存在において、メダカをはじめとしてその周辺生物、環境から問題を見直し、地元密着の自然保護、コミュニティを形成している、その考え方が僕の考えていた事とピタリと合致した。
そして。地元にもこういう団体があるのかと驚き、嬉しくなったのを覚えている。

このブログを作ったキッカケ、そこにつながる部分もあると思う。
その四街道メダカの会の方とコンタクトをとって、晴れて今回初参加となった。

簡単に自己紹介を終えて、今日の調査方法についてのお話。
捕獲方法は網と前日から仕掛けてあるトラップで、ポイントごとに魚の種類と数を確認する。
2,3人ずつのグループに分かれて、調査スタート。

いや~結果的に言うと、童心に帰ったようで、本当に楽しい時間だった。
僕らがやったところは、昨日から仕掛けていたトラップより、手持ち網での捕獲の方が好調で
ヨシノボリやドジョウ、エビ、ザリガニは本当によく捕れて、網の中の生き物を水槽に移し変える作業でほんとに行ったり来たりの忙しさ。大の大人が川の中に入って網を持って、魚とりをしているから、犬の散歩やサイクリングで通りがかった人たちが物珍しげに近づいて、水槽の中をのぞいていく。「この川にもこんなに魚がいるなんて、嬉しいですね」
そう言って行く人がいたが、まさにその通り。
こんなにたくさんの魚がいるとは思わなかったから僕も嬉しい驚きだった。

気づいたらあっという間に終了時刻が近づいていた。
そして今日の奇跡は、魚を種類別にカウントしている時に起きた。

「メダカだ!」
僕らがカウントしているすぐ脇で今日初のメダカが獲れたのだ。
四街道メダカの会も、この手繰川では初めての捕獲、初の生息確認だそう。
メダカによく似た「カダヤシ」やホームセンターなどで売られている「ヒメダカ」とは違う、
日本在来の絶滅危惧されているメダカがこの川にもいたのだ。
オス2匹、メス2匹の計4匹のメダカが確認された。

最後に今日捕獲した全ての生き物を放流して、結果発表。
メダカ、オイカワは今回この川での初捕獲成功。
魚の全体総数も一度落ち込んだ去年より増えてきている兆しがあるとのこと。

今日集まったメンバーのほとんどは50~60代の男性で、僕が最年少の参加だそう。
「若い人に参加してもらえると嬉しい」という声が印象的だった。

生態調査だけでなく、地元小学生とのビオトープや畑作り、メダカの里親制度、ゴミの不法投棄の問題など、今の日本に必要な自然保護、地域コミュニティの形成といったグループの活動に参加できたことで、いろいろなことを学んでいけるチャンスがある。
これからも定期的に参加して、熱い夢を持つ、素晴らしい人々と出会っていきたい。
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by shuxaku | 2005-05-23 22:27 | +++ Life +++
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