カテゴリ:+++ Season +++( 9 )
めぐる季節。
人がどんな感情の中に生きていようが、

確実に太陽は東から昇り、西へ沈んでいく。


夕暮れの刻、僕は疲れた手と目を休め、外に出て、一回大きな息を吸って、

空を見上げる。そんな日々の繰り返し。



そして、ふと気づいてみれば、季節は春になろうとしていた。

風が運んでくる匂いは、冬のそれとは違って、懐かしい温かみを感じる。



冬の間の僕は、まるで冬眠中の熊のように、外で出て行くことが極端に減る。

その穴蔵の中で、こうしよう、あれしようと、いろいろ物思いにふける。

冬は考え事をするにはうってつけの季節なのかもしれない。




春が近づき、ようやく腰を上げた、



去年末に、開墾した畑を、再び耕し、川の字のように畝を作った。

ただ、素人の自分が初めての鍬を使って、作っているのだから、どこか儚げにも見える。


今の自分の畑には、キャベツ、トマト、かぶ、大根、ブロッコリー、ニラ、シソ、ハーブ類、

そして妹がネパールから持ち帰った、とうもろこしの種が土の中に埋められている。


化学肥料も何も使わず、自然界に存在するものだけで、作ろうとしている食べ物。

うまく収穫できたときのことを想像するとワクワクしてくる。


自分が撒いた種は、野菜の種だが、それがもし、皆の「笑顔の種」になったら、最高だ。

「はた(傍)」のひとを「らく(楽)」させるために、「はたらく」。

これが正しいのなら、新しい「はたらく」定義が自分の中に生まれるかもしれない。


たとえ季節は変わっても、変わらない人間の想いもある。
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by shuxaku | 2006-03-24 01:09 | +++ Season +++
流れに身を委ねて
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またひとつの季節が終わろうとしている。

大雨が降った後の部屋の外からは、いつものように虫の鳴き声が聞こえてくる。

ただ、窓の外から入ってくる風は少し肌寒いくらいの涼しい風。

この風が、夏も終わるんだなぁとしみじみ思わせる。


怒涛のように過ぎていったこの1週間、本当に本当に時が経つのが早かった。

年を重ねるごとに、時間の流れは早くなると言うけれど、本当にそうなのかもしれない。

『モモ』に出てくる時間泥棒のように、自分が知らないうちに、こっそりこっそりと時間を

盗まれているんじゃないかとさえ、ふと思ってしまう。


そうして、気づいたらこのブログの更新も怠っていた。


普段、僕の仕事は9時前にはだいたい仕事を終えて、それから自分の時間が持てるのだが、

今月は忙しさが途切れなく続いている。特に今週は仕事が終わったときは日付が変わっ

ていることが多かった。


ただ幸いな事に、自分調整次第ではきちんと自分の時間もゆっくり取れるから、

そういう意味でもすごく恵まれていて、この週末は頭がすっからかんになるくらいに

ゆったり過ごした。


自分の部屋で友人と話しながら飲んで、気づいたら窓辺で寝ていて(汗)、朝起きて、

玄米に、味噌汁、魚、豆腐、海藻といった久しぶりのきちんとした朝ご飯をゆっくり食べて、

本を読んだり、たわいもない話をしたり。

ついつい忘れていたけど、ゆっくりとご飯を味わって食べるのって、こんなにいいもん

だったかなと、あらためて発見できた時間だった。


日曜日の午後、渋谷に出かけて、『地球交響曲・ガイアシンフォニー 第二番』を見てきた。

ディジュリドゥの演奏と共に始まったこの上映会。ディジュリドゥの音色は今まで聞いてきた

どれよりも力強く、感動的で、僕はこの音色と共に自分の空想の世界へ旅立ってしまった。

全身鳥肌が立つような、迫力のある重低音、5万年前から吹かれていたというこの楽器の

奥深さに、畏敬の念を覚えずにいられなかった。

このガイアシンフォニーの事は、昨年チベットを旅している時に出会ったカレー職人の旅人から

話を聞いていたのだが、今日初めて自分の目で見て、このドキュメンタリーに登場してくる

ダライ・ラマ、ジャックマイヨールといったそうそうたるメンバーが出ている事に驚きだった。


僕の言葉で、この映画の内容を語るには、あまりにも忍びないので、ここでは遠慮しますが、

また他の作品も見てみたい、そう思える味わいのある映画ってなかなかないから、

次の上映会もすごく楽しみにしている。

■地球交響曲  ガイアシンフォニー 公式サイト
■『奈良裕之とKNOB 音霊と祈りの世界』 ~ 色即是空 空即是色 

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by shuxaku | 2005-09-11 23:47 | +++ Season +++
Summer Days 2
今、ビールを飲みながらPCに向かっている。
部屋にある6つの窓を全て網戸の状態にして。


照明を落とした部屋の中を、涼しい風だけが、ゆったりと流れていく。
もうこの風は、うだるような真夏の風なんかじゃなく、
まるで夏の終わりを告げるかのような、少し哀愁を漂わせる、涼しい風。
窓の外に目を向けると、まん丸の月が地面を明るく照らしだしている。


水槽の水の音と隣の敷地からフットサルに夢中になる若者の歓声が時折聞こえてくる程度で、とても、とても気持ちのよい風が部屋のキャンドルの灯を揺らす、静かな時間。


時間の流れは本当に早いものだ。


1週間前の今頃、僕は高知の沢田マンションにいた。
知る人ぞ知る、高知の有名マンションで、このマンションの本も出ているし、
いくつかのメディアで紹介された、少し風変わりな建築物。
実は僕が学生の頃に、この沢マンのインパクトのある外観に惹かれて侵入したことがあった。マンションのいたるところから生える緑に、上まで続くスロープ。マンションなのに、部屋の前に車を置いてあったり、屋上にコイが泳ぐ池があったり、赤いバスがあったりと驚きの連続だったのを覚えている。

今回、とある方々との縁で、このマンションに正々堂々と(?)入ることができた。
ちょうど高知では花火大会が開かれていた日で、このマンションの屋上で、ビール飲みながら、住人の方々と花火見学。

その後、このマンションの11号室へ。(ここの住人たちはお互いを部屋の番号で呼んでいる事にカルチャーショック)
皆が持ち寄ったお酒に、つまみ、そして料理の数々が、所狭しとテーブル上に並べられ、
11人がいろいろな話に花を咲かせている。
こうやって同じマンション内の住人たちが深く繋がっているのもすごいし、
またその集まって来た人々の個性もなかなかのもので、すごく不思議な空間だった。

なんだか、アジアの国々を旅しているときの『ドミトリー』の延長線上にあるような場で、
自分にとっては異空間に来たような気がしていた。
それはすごくいい意味で。

やがて室内でアコースティックライブが始まり、ボサノバの曲が流れたとき、
トライアングルに、ミニ太鼓、マラカス代わりのサプリメントの瓶の音も加わり始め、
時折コップやフライパン、皿の音まで加わる、たくさんの笑いがつまった合奏へ。
本当に不思議な体験だらけの、刺激的な時間をすごせました。 


ちょうどこの日の昼は、男3人で『カッパを見つけに行こうツアー』ということで、
高知市の中心を流れる鏡川の上流のとある支流で沢登りをしていた。
最終ポイントの滝つぼで友人の1人をカッパに仕立てて、ビデオ撮影を敢行していた
という、アホな事を。

同じ1日だけど、全然違う場所で違う人らと、それぞれの時を過ごした。
この日、自分の目で見た事、『カッパ探しツアー』『沢田マンションツアー』はビデオに収めた。
同じ場所に行っても、もう2度と同じことは体験できない。

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もうこの夏の日は戻ってこないが、心の中には残っている。
これらのカケラを胸に、笑って生きていたい。
いつまでも。
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by shuxaku | 2005-08-21 01:03 | +++ Season +++
50年に一度咲く花。
「リュウゼツラン?それなんですか?」
僕は聞き返した。

夕方5時過ぎ。僕がちょうど見積書を作っていた時のこと。
うちの会社のデザイナーがちょうど帰ろうとしていて
「友達からリュウゼツランが咲いたってメールが来たんですよ」
って話しかけてきた。

「リュウゼツラン」
初めて聞く名前だった。そこで僕は思わず、聞き返したのだ。

なんでもこの植物はアロエの巨大になったようなもので、高さが4~5mあるらしい。
しかも50年に一度しか、花を咲かせないそうだ。
漢字で書くと『竜舌蘭』

その植物が隣町のレストランにあって、それが花を咲かせたそうだ。
なんだかよくわからない植物だけど、ワクワクした。

なんでもそうだけど、初めて聞く名前は、ちょっと不思議な気分で、惹かれるものがある。

そんなものがこの世界に存在しているなんて、
自分の目で確かめてみたい。


話変わって・・・
昨日自分の部屋にヤモリが出た。
少し驚いたが、なんだか嬉しかった。これからよろしくね。
メダカとヤモリ、そして自分。

ひとつ屋根の下で暮らしていきます(笑)
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by shuxaku | 2005-07-08 01:34 | +++ Season +++
サイレントブルーの時に
「サイレントブルー」と呼ばれる時間帯がある。

誰が作った言葉かは知らない。

まだ夜の闇が白みきっていない薄暗い朝方の時間。

街ではネオンが消え、飲み屋の営業も終わる。

やたらと新聞配達のバイクの音だけが響く、静かな静かなひととき。

見慣れたはずの街の風景も、その時間に外に出てみると、いつもと違う方向に

空のグラデーションをみることができる。

そして

ひんやりとして、しめりけを帯びた新しい空気を吸うと、

小さな幸せと、自分だけがかみしめているという優越感を感じる。

普段の朝がそんなに早くはない僕は、こんな朝を感じて、いつもの社会に入っていくと

なんだか人一倍得した気分になれる。
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by shuxaku | 2005-05-09 23:53 | +++ Season +++
蛙鳴始のころに
今日久しぶりにゆっくり部屋で過ごした。
起きてすぐに、ご飯を作って、掃除をして、中国で買ったお茶を飲んだ。

iPodをスピーカーにつないで、音楽をかけ、
ベッドにごろんと横になって、読みかけの本を開く。

開けっ放しの窓から気持ちよい光と風が入ってくる。
こんな太陽が上にある時間に、ベッドの上で横になっている。
ただそれだけなんだけど、すごく贅沢に感じる。

仕事がない日も、何かしなきゃしなきゃと変に動いていることが多いから、今日みたいに
部屋でゆっくりできるのは中国から帰ってきてから初めてかもしれない。

この連休の間、一度も千葉から出ていない。
フリマに行ったり、バドミントンしたり、フリスビーしたり。
魚釣りにも行った。
そして海辺に座って夕日眺めたり、緑の中を散歩したり。
ちょこちょこ仕事はあるものの、すごくリラックスした気分。

b0069430_932780.jpg今日、読んでいた本は村山由佳の『天使の梯子』。
いわゆる恋愛小説というジャンルだが、このジャンルの本を読んだのは一年以上ぶり。
だからなのか、、文章のひとつ、ひとつがすごく素直に心に響いてきた。
もともと好きな作家ではあるけれど、こんなに心が動かされるなんて予想もしていなかった。

夕方、木のブラインドの隙間から午後の優しい光が部屋にふりそそいでいた時間に、
ベッドの上で静かにこの本を読み終えた。




雨の日に部屋の中で読む本もいいが、こんなに晴れていて、室内で過ごすには
もったいないと思えるくらい気持ちのよい日に、部屋でゆったり本を読む。
ただ、それだけなのに、生きている事を感じた。
本を読んだから、ってのもあるだろう。

暦では、立夏が過ぎて、『蛙鳴始』も過ぎた。
この国にもいよいよ暖かい季節がやってくる。
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by shuxaku | 2005-05-07 23:56 | +++ Season +++
春の夜
今日の夕方、会社の中の建物を移動中、隣のテニスコートから聞こえる音に、

僕は思わず足を止めた。遠くのほうで車のクラクションが鳴っているのが聞こえる。

クラクションの音がやむと、あたりはまたしーんと静かになった。

やっぱりそうだ、まぎれもないカエルの鳴き声。


途端に懐かしい感情があふれてきた。なぜだかわからない。

予想もしていなかった。

カエルの鳴き声が聞こえるなんて。

それも一匹だけでない、相当たくさんのカエルが鳴いている。

こんな春先にカエルって鳴くっけ?そんな事を考えながら空を見上げた。

思えば、何年ぶりに聞いただろう。

去年の今頃は上海にいたし、その前の年は杉並で一人暮らししていた。

すっかり忘れていた、日本の音。


いつもは夕日で赤く染まる空も、今日は厚い雲で覆われて、かすかに夕方の光を

感じる事ができるくらい。いつ雨が降ってきてもおかしくない、そんな天気。


人は様々な感覚を持っている。その中でも聴覚と嗅覚は、ふと目の前に現れた景色を
違ったものに変えてくれる。少なくとも僕はそう思っている。

目の前にあるものを見ているようで、見ていない。
見ているのは、記憶の中にある情景。

こんなセンチメンタルな気分になるなんて、どうかしてる。


なんの脈絡もないんだけど、昔読んだ、宮本輝の『春の夢』の蜥蜴を思い出した。

そんな春の夜。
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by shuxaku | 2005-04-21 23:12 | +++ Season +++
ハルノユウワク
もともと放浪癖があるほうだった。
何の計画も立てず、行く場所も決めず、
すべて自分の思いつきとその時の偶然の出会いによって
行動を決定してきた。

だから旅に出る時は、ひとりが基本。
ガイドブックの写真を確認しにいくような旅は好きじゃない。
日本だろうと海外だろうと、地図とカメラだけもって、とにかく飛び出してしまう。
自分の五感をフルに使って、あてもない旅へ。

この性格は一生変わることはないだろう。
ヒトはそれを「B型だから」とか「長男だから」とかいう。
けど、よくよく考えたらそんなの関係あるのかなと思ってしまう。

今日は暖かいハルの風が吹いた。
桜の開花ももうすぐ。
この風に乗って、どこか遠くにでも出かけてみようか。
そんな風に思いながらも今日は仕事があったから、
編集した映像を書き出している間に少しだけぶらりとサイクリング。

風も土も木も川の中も春の気配。
また新しい季節がやってくる。
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by shuxaku | 2005-03-27 23:50 | +++ Season +++
2004の最後に
今日の飛行機でチベット・ラサから四川省・成都に戻ってきました。
上海に戻るのは年明けた4日なので、またそこからこのブログをきちんと再開したいと思います。

大学の頃から、国内国外あわせて何十回と旅をしてきたが、今回は特に印象になりそうです。今まで、旅してる時国籍を超えてたくさんの人に出会い、語らい、時には行動を共にし、泊めてもらったり、素晴らしい人にたくさん会えたけど、今回もまたしかり。

けど、今回の旅が今までと違ったのは体の調子。旅の存続を真剣に考えるほどつらかった。その長い暗闇の時間があったからこそ、回復したあと、すごくうれしくて、
残り少ない時間をどうやって有効に使うか考え、そしてまだ見るべきものを見れていないあせりもありつつ、26日から今日まで充実した日々を毎日送るろうとした。

2004年の最後の旅。いろいろな『縁』を感じたこの旅は、まもなく終わります。


今日は2004最後の日。
このブログに遊びに来てくれた皆様にとって、
2005年が今まで最高の年になることをお祈りしてます。

皆様の家族、恋人、友人の幸せ、そして地球上の皆が
幸せな時を送れるように。


2004年12月31日 成都のゲストハウスにて
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by shuxaku | 2004-12-31 17:28 | +++ Season +++