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とある冬の日の出来事。
『ゴーーーッ』 ものすごい吹雪だった。
大雪のうえに、かなりの強い風。辺りの樹々から舞った白い雪が、雲のように、自分の目の前に迫ってくる。自分の前を滑っていたスノーボーダーが、風でバランスを崩し、転倒。
自分の目の前には、薄暗い白い世界しか存在しなかった。

北アルプス・白馬栂池高原。
ゴンドラの最終地点で、このスキー場一帯では一番標高が高いエリア。それだけに、気象状況も、下と比べるとかなり悪い。なによりも視界が悪く、自分の周囲の状態しかわからない。
強風に逆らいながら、なんとかバランスを崩さずに、ボードでターンを繰り返していく。
ネックウォーマーを鼻のあたりまで上にあげているために、それほどの寒さを感じずにいられたが、ゴーグルとネックウォーマーの間の狭くて、無防備な部分には、容赦なく雪が刺さってくる。
これは雹(ひょう)なんじゃないか、真剣に思うほど、冷たくて痛かった。

昨晩からずっと降り続けている雪。
ちょっとコースから離れると、未踏の新雪地帯で、すこしでも傾斜がゆるやかになると、ボードが失速していく。ボードは本来、雪の上の行くべきなんだろうけど、ここではボードが雪の下60cmくらいまで沈み、膝で雪をかけ分けていっているような感じ。そんなところで、完全にボードが止まってしまうと、もう嫌と叫びたくなる(笑) かなりの体力をそこで浪費することになり、僕はアリ地獄にはまったアリのような気分で、必死に必死に、雪を掻き分けて誰かが滑っていった軌跡のあるところまで戻る。

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無謀にも行ってみた上級者向けのチャンピオンコース。
リフト出口付近にも、ゲレンデにも、人っこひとりいなくて、思わず携帯でパチリ。
はい・・・、この後、玉砕しました(笑)

1日目。前日、ほとんど不眠の状態だったために、食堂での休憩中にはちょっと居眠りもしたりしながらも、朝から夕方まで夢中で滑り、2日目は昼頃まで滑って、帰途に。

ただ、3連休のこの日、日本列島には季節はずれの大型低気圧が近づき、各地で大荒れの天気となったらしく、高速が通行止めに。下道の国道で行くも、大渋滞に巻き込まれて、遥か先まで続く赤いテールランプの光が、疲れている僕らの体にムチを打つようだった。
予定では、夜8時ごろには千葉の部屋に戻る予定が、夜11時の段階でまだ山梨県の甲府。
結局、そこで温泉につかり、ごはんを食べて、僕が家に着いたのは深夜3時頃。
ただ、僕は運転したのは、友人の家がある神奈川・平塚から千葉だけで、白馬から平塚までのの往復の運転は友人Yで、本当に大変だったと思う。お疲れさま、Y。

そして今回、もうひとつ忘れられないもの、それは泊まった民宿。
これがかなりすごいところで、廊下、トイレ、いたるところの内装が真っピンク。
螺旋階段上の途中途中に部屋があって、部屋の中は微妙に菱形!?ベッドも4つ菱形に配置され、その中央には黄色のソファが2つ。照明のカラオケのように、明るさを調節できるタイプで、なんだかムーディーな感じ。
男3人、なんともいえない気分で、くつろぎの時間を過ごしました(笑)

素敵な建物外観。吹雪いてるの、わかります?
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夜になると、ライトアップされ、素敵な感じ。
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そして、中に入ると・・・。
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なんだか素敵な雰囲気でしょ。。。(笑)

ピンクなムードから爽やかムードへ。

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帰り途中、信州そばを食べて、松本城へふらり。
雨あがりならぬ、雪あがりの夕方、青い空に黒と白のコントラストが映えて、
とても素敵でした。
by shuxaku | 2007-01-10 02:20 | +++ Diary +++
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